チャージ プレート モニターの購入ガイドとして下記のポイントをメインに解説しています。
・チャージ プレート モニターの原理、仕組み、効果
・チャージ プレート モニターの使い方、校正
・チャージ プレート モニターのメーカー比較、種類
・チャージ プレート モニターの保管、お手入れ、設置
・チャージ プレート モニターのおすすめネット通販商品、ランキング、口コミ
チャージ プレート モニター レンタル、中古
ご参考になれば幸いです。(^_^;)
動画 チャージプレートモニター測定事例
おすすめ: チャージプレートモニター チャージアナライザー 711
・電界強度計として使用できます
・イオナイザーの減衰時間を自動的に測定できます。
・付属のリモートセンサーを使い電界強度計としても使用可能
チャージ プレート モニターとは?|帯電プレートモニター
英語:Charge plate monitor
除電器の性能を評価するには、「イオナイザー・パーフォーマンスーテスター」という装置を使うのが一般的です。帯電させるプレートを持つためCPM(チャージ プレート モニター)とよぶこともあります。
除電器の性能評価の目安となるのがイオンバランスです。イオンバランスとは、プラスイオンとマイナスイオンの混合比のことです。両者が等しいとき、イオンバランスがOV(ゼロボルト)と表現します。評価方法は、除電器から出てくるイオン中に電極を置き、電極の静電位を測定します。測定した極性と静電位で、プラスとマイナスのどちら側にどれくらいずれているかを調べ、それをイオンバランスとして表現します。
除電器の性能評価の重要項目は、イオンの品質(イオンバランス)です。というのも、イオンバランスは除電した結果、最終的に何Vまで静電気を除去できるかを表すためです。その意味では、イオンバランスは0Vであるのが理想的です。
除電器の方式によりイオンバランスは異なります。AC型除電器では電源の50/60ヘルツの脈動がイオンバランスとして出てきます。またDC型除電器では、場所によりイオンバランスが変化しやすく、パルス型除電器ではパルス周波数がそのまま大きなイオンバランスの脈動として現われます。これらをいかに0Vに近づけるかが除電器の1つの性能評価基準になります。
除電器が20PFの静電容量の帯電電極にためた静電気を中和する時間をディケイタイム(除電に要する所要時間、減衰時間:decay time)といいます。除電器の除電速度を表すもので、除電器から出てくるイオンの濃度を測定し評価するものです。一般的にはディケイタイムは短いほど除電能力は強力です。しかし、短ければよいものでもありません。というのも、半導体のように脆弱な対象物を除電する場合、極端に濃度の濃いイオンをかけて瞬時に除電すると、半導体に大きな誘導電流を流すことになり、これを破壊する恐れがあるからです。
イオナイザーの評価方法
イオナイザーの評価としては、社内基準的な方法で行うこともできますが、ISO等国際標準的な各国との整合性が重要となっています。社内の基準で評価、管理の正当性を主張しても買手の意志とそぐわなければその評価は認められません。
現在の主流となっている評価方法に「帯電プレートモニタ」と呼ばれる測定器を使う方法があります。これは、米国ANSI規格に承認されたEOS/ESD ANSI/ESD-S.3.1-1991規格で規定されています。この規格はイオナイザーに特性評価結果をユーザーに提供するために制定された標準です。帯電プレートモニタの構成要素は表1の通りです。
表1 帯電プレートモニタの基本的な構成要素
① 絶縁された15Cmx15Cm角の導電板(金属プレート) |
② 士5000V以上出力できる直流高電圧電源 |
③ 15cmx15cm角の導電板が20pF土2pFの静電容量を持つ構造 |
④ 15Cmx15Cm角の導電板の電位を連続的に測定できる静電気電位計 |
⑤ 初期電位から1/10電位までの減衰時間を知るためのタイマー |
イオナイザーの試験測定機器
イオナイザーの性能測定を行うために、この規格で推奨する、試験機器は帯電プレートモニタ(帯電プレートの詳細は図1参照)です。帯電プレートモニタによる測定方法は、再現性も高く計測器メーカー各社がこの規格に準じて帯電プレートモニタを製作しており、測定値のバラツキが少ないという利便性があります。
試験機器・帯電プレートモニタの導電板は、15cmX15角で電気的接続がない試験器に取り付けたときの最小静電気容量は15pFです、銅板と試験回路を含む総静電気容量は、20pF±2pFです。図14に示す導電板の間隔“A”には、支持絶縁体、または加電圧接点以外に接地やその他いかなるものも近づけてはいけません。絶縁した導電板は、試験電圧に帯電した時、5分以内に試験電圧の10%以上減衰してはいけません。
導電板の電圧は、表1に適合した試験機器により測定します。試験機器の応言時間は、導体板電圧の変化を測定するのに十分な精度がある必要があります。
除電時間の測定方法
除電時間の測定は、帯電プレートを帯電し、その帯電電位が10%に減衰する迄のタイムを測定します。帯電電位の減衰タイムは、静電容量を係数として静電気の減衰タイムと言えます。
Q[C]=C[f]×V[V]
静電容量Cが変わらなければ、静電気(電荷量)Qと帯電(電位)Vは比例します。つまり、帯電プレートで測定した減衰タイムに、静電容量の違いを考慮すれば、静電気の減衰タイムが分かります。
イオンバランスの測定法
イオンバランスの測定は、帯電していない帯電プレートに、除電器からイオンを与えた時の電位を測定します。帯電プレートが設置された場所のプラス・マイナスイオン量が同じであれば電位は0Vを表示します。プラス・マイナスイオン量に差があると、多いイオンの極性側に帯電プレートが帯電します。
これは、帯電していない除電対象物に除電器を用いると、そのイオンバランス値分、逆に帯電させてしまう事を意味します。測定値は安定した数値になる迄待機し、除電器の運転5分後の電位を測定します。また、静電誘導の影響で値が変化する事があります。このような場合は、中心値を読み、イオンバランス値とします。
さらに下記のサイトで『日本工業規格JIS C61340-4-7:2011静電気−第 4-7 部:特定応用のための標準的試験方法−イオナイザ』にて除電器の評価方法について詳細に記載されています。
JIS C61340-4-7 静電気−特定応用のための標準的試験方法−イオナイザ
JISC日本工業標準調査会サイト
除電器イオナイザ評価方法の日本工業規格はJIS C61340-4-7 です。JISC日本工業標準調査会サイト内のJIS検索から内容が閲覧可能です。(但し印刷不可)
*現在はIEインターネット エクスプローラーのみ閲覧可。
kikakurui.com |JIS規格票をHTML化したサイト
除電器イオナイザ評価方法の日本工業規格 JIS C61340-4-7 が全文、閲覧、印刷可能です。(但し図、イラスト含まず)
チャージ プレート モニターの選び方|メーカー 価格比較
キーエンス
キーエンスは1974年に創業して以来、ファクトリー・オートメーション用センサーや測定器、画像処理機器などを製造してきた、モノづくりの現場を支える企業です。
ハンディタイプ 静電気測定器 SK-H050
静電気と湿度を同時 測定、チャージプレートモニタ機能付き。
イオナイザの除電能力を示す「除電速度」と「イオンバランス」を測定できるチャージプレートモニタ機能を搭載。
ご使用中のイオナイザの除電能力を手軽に計測することが可能、但し※別売のイオナイザモニタユニットSK-H055が必要です。
ヒューグルエレクトロニクス株式会社
半導体及びフラットパネル製造関連機器、静電気除去装置 (イオナイザー) ・静電気測定機器等の製品の開発・製造・販売及び輸出入
帯電プレートモニター (イオナイザー評価モニタ) MODEL 700A
イオナイザーのイオンバランス調整及び除電時間の測定を行う精密計測器です。
あらゆる種類のイオン発生器の除電効果の評価用として使用できます。
シシド電気
昭和13年会社設立、産業界における静電気障害の克服を目的に、静電気除去装置の開発、生産販売。
電位測定器 -スタチロン-STATIRON DX1
帯電物体の表面電位測定、帯電プレートモニタ、イオンバランスモニタの3役を果たすマルチ機能の静電気測定器です。ハンディタイプのデジタル表示式で測定データのメモリー機能を搭載し、外部へのデータ転送が可能です。
春日電機株式会社
静電気 帯電防止ののトップメーカー。
カスガ 携帯用静電モニタ(KSD-0200)
イオナイザ(静電気除去装置)の除電性能とイオンバランスを測定するハンディタイプの静電モニタです。
イオナイザは放電電極針及び放電電極針周辺の汚れ、放電電極針の磨耗、ファンタイプの場合にはフィルタの汚れにより除電性能の低下、イオンバランスの崩れが発生します。本測定器を使用することにより、除電性能とイオンバランスを測定でき、イオナイザを管理することが可能です。
シムコ SIMCO
静電気除去装置、導電性製品、静電気計測機器、静電気帯電装置を製造、販売。
チャージプレートモニター EA-5J
コンパクト、軽量、簡単操作。しかも充電式バッテリーでライン測定に便利。
ワンプッシュで減衰時間、イオンバランス測定を開始するオートモード装備。イオナイザの評価や管理の効率アップ。
[SAVE]ボタンで最大1000件の測定値を内部メモリに保存。
関連記事:静電気対策グッズ、用品の選び方、使い方
*さらに詳しい内容は下記の文献を参考に願します。
参考文献:
静電気の基礎と帯電防止技術 著者:村田雄司 日刊工業新聞社
たのしい静電気 著者:高柳 真
静電気トラブル Q&A 監修:田畠泰幸
図解 静電気管理入門 著者:二澤 正行 工業調査会
静電気がわかる本―原理から障害防止ノウハウまで 高橋 雄造 (著)
電気機器の静電気対策 (設計技術シリーズ) 水野 彰 (監修)
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