除電時間 Static elimination time 【図解】
英語:Static elimination time 中国語:静电消除时间
静電気が帯電した製品をイオナイザーで除電した際に要する時間の事。
日本の規格「RCJS-5-1」では±1,000Vに帯電させた帯電物を±100Vまで除電するのに要する時間の事を除電時間と定義しています、除電時間がより短いイオナイザが、高性能なイオナイザです。
除電時間の規格は?
イオナイザーの性能は①除電時間(静電気減衰時間)と②イオンバランス(オフセット電圧)で決まります。
日本の規格「RCJS-5-1」では、除電時間は1000V⇒100Vまでの減衰時間が20秒以下、イオンバランスは±50V以下と規定されています。
除電時間の測定方法
除電時間の測定は、帯電プレートを帯電し、その帯電電位が10%に減衰する迄のタイムを測定します。帯電電位の減衰タイムは、静電容量を係数として静電気の減衰タイムと言えます。
Q[C]=C[f]×V[V]
静電容量Cが変わらなければ、静電気(電荷量)Qと帯電(電位)Vは比例します。つまり、帯電プレートで測定した減衰タイムに、静電容量の違いを考慮すれば、静電気の減衰タイムが分かります。
イオンバランスの測定法
イオンバランスの測定は、帯電していない帯電プレートに、除電器からイオンを与えた時の電位を測定します。帯電プレートが設置された場所のプラス・マイナスイオン量が同じであれば電位は0Vを表示します。プラス・マイナスイオン量に差があると、多いイオンの極性側に帯電プレートが帯電します。
これは、帯電していない除電対象物に除電器を用いると、そのイオンバランス値分、逆に帯電させてしまう事を意味します。測定値は安定した数値になる迄待機し、除電器の運転5分後の電位を測定します。また、静電誘導の影響で値が変化する事があります。このような場合は、中心値を読み、イオンバランス値とします。
*詳細は下記の記事を参照、願います。
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