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LSI マイコンのESD対策事例

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マイコン 静電気トラブル事例
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LSI マイコンの静電気破壊メカニズム&対策事例

微細加工技術の進歩に伴い、マイコン等のMOS(電界効果トランジスタ)デバイスの集積度を向上させ、小型化が進んだが同時に小型化は、デバイスにおけるESD保護回路の配置、あるいは製造ラインにおける静電気対策の強化にもかかわらず、マイコン等のデバイスのESD耐性を物理的に低下させる原因(絶縁距離が短くなる)ともなっている。

つまり、時代の要求でMOSデバイスを軽薄短小にすることにより物理的に絶縁距離が短くなりESD耐性が弱くなる。更に今後のIoTの隆盛に伴い半導体/電子機器業界のESD対策は隠れた急務の課題である。

ESDとEOSの違い

ESDとEOSは同様にマイコン等のデバイスに障害が与えますがメカニズムが異なります。

ESD(Electro Static Discharge)は「静電気放電」のことであり、EOS(Electrical Over Stress)は「過電圧・過電流ストレス」のことです。

ESDとは人体に発生した静電気がマイコン等のデバイスに放電する現象のことであり、それが原因でマイコン等が破壊されたり、劣化したりすることをESD(静電)破壊と呼んでいます。

EOSとはマイコン内部に規定以上の高電圧、大電流が流れたりすることでマイコンが破壊することをEOSと呼んでいます。

マイコンにはESDの耐性を強くするいろいろな仕組みが内蔵されていますが、それでも限界があります。マイコンを取り扱う人や製造装置、さらにはプリント基板上で、ESDの対策が必要です、下表がESDの破壊モードです。

要因 破損モード 説明
ESD MOS構造の破壊・劣化 保護ダイオードのPN接合破壊・劣化 高電圧により保護ダイオードのPN接合部が破壊・劣化される
絶縁破壊・劣化 酸化膜部の破壊・劣化 絶縁部が破壊・劣化され、配線層などの導電部分がGND部と短絡する

ESDの試験規格

マイコン等の電子デバイスには、ESD破壊耐性の規格があります。日本国内としてはJEITA規格(旧EIAJ)世界的には、JESDとANSI/ESDが一般的です。

マイコン設計時にはそれらの規格に従った試験を行い、どのくらい耐性があるかをデータシートに記載しています。

電子ディバイスが静電気によって破壊したりヽ特性が劣化する主な原因は、電子ディバイヌに向かって起こる静電気放電です。 したがって、電子ディバイスの静電気耐性を調べる目的で試験するときには静電気放電シミュレータを使用すべきです。現在、シミュレータとしては、静電気放電シミュレータあるいはESDシミュレータなどの名称で、静電
気放電を模擬したシミュレータが市販されており、国際規格(IEC TC77-61000 - 4 -2、EN 1000 – 4 -2など)に定められている性能と仕様を満たしたシミュレータによって、静電気耐性を試験してください。

静電気放電シミュレータ

LSI マイコン 静電気放電モデル

デバイスの静電破壊は、静電気放電(Electrostatic Discharge : ESD)により起こります。デバイス内に放電電流が流れ、局部的な発熱、電界集中により破壊するものです。ESD によるデバイスの破壊は、帯電した導体(デバイスを含む)が瞬時に放電して起こるもので、エネルギーが小さいため微小な損傷痕が残ります。静電気放電モデルに対して、現在適用されている試験方法は大きく分けて3種類あります。

・人体モデル(Human Body Model : HBM)
・マシンモデル(Machine Model : MM)
・デバイス帯電モデル(Charged Device Model : CDM)

人体モデル試験(HBM)の特長

帯電した人体がデバイスに接触し、デバイスのピンに放電するモデルを人体モデル(HumanBody Model: HBM)といいます。このとき、他のピンが接地されるなど、何らかの電位に接続されている場合に、放電電流がデバイス内を貫通します。

多くのデバイスはHBM対策として2KV 耐ええるように各ピンに保護素子を入れる設計がされています。

2KVの設定の訳は人体は2KV以上に帯電しますがアースなどの静電対策が確実になされていれば2KV以下の環境が確保されるからです。

HBM分類レベルは 250 V ~ 8000 Vです。

ESD対策 HBMモデル

ESD対策 HBMモデル

マシンモデル試験(MM)の特長

この方法は、200pF、0Ωの条件が皮膚抵抗を考慮していない(0Ωとしている)ためマシンモデル法と呼ばれています。

1996年に米国/JEDECでこの試験方法が規格化されていますが、AEC-Q-100などの認証試験の実施規格では静電破壊試験はCDMやHBMが重視されており、このマシンモデル試験の実施は推奨されていません。

半導体製造工程中に装備やその他の金属が摩擦して電荷を充電したり、再び他の物体との接触によって行われるESD現象をモデル化したものです。MM分類レベルは 50 V ~ 400 V です。

一方、半導体を取り扱う工程の中で、帯電しやすい金属類は工具やツール類と考えられます。大型の装置類は接地されていますので、接地の断線等がない限り帯電することはありません。

しかし、インターフェースのコネクターに対して、マシンからの接触放電2KVが印加した場合を考えます。コネクターにHBM 2KVのデバイスが接続されている場合、デバイスに2KV以上が印加されるので壊れてしまいます。

対策としては、コネクター直近にESDの保護素子であるツェナーダイオード、TVS(トランジェントボルテージサプレッサー)やバリスタを配置する例があります。

ESD対策 MMモデル

ESD対策 MMモデル

 デバイス帯電モデル試験(CDM)の特長

最近の機器組み立て工程の自動化により、人がデバイスに触れる作業は減り、HBMによるESD不良は減る傾向にあります。一方、自動装置内でデバイスが摩擦や静電誘導を受け、さらにデバイスが金属類に接触する機会が増えています。

以上の帯電したデバイスが金属類に接触して起こるCDM放電は、工程の自動化にともない増える傾向にあり、注意すべき放電モデルと考えられます。
CDM放電は、帯電したデバイスが装置や治工具類などの金属部に接触して起こるものです。

パッケージに電荷を充電したり放電したりする方法を用いています。CDM分類レベルは 200 V ~ 1000 V です。

ESD対策 CDMモデル

ESD対策 CDMモデル

LSIマイコン ESD破壊 事例

事例1:電話機の誤動作

不良現象:電話機が誤動作(フリーズ)

欧州で冬、電話機の受話器を取ろうとすると、電話機が誤動作(フリーズ)する市場不良が多発。

原因:

欧州では秋から冬にかけて乾燥した気候になり静電気が起こりやすくなる。その静電気が受話器経由でマイコンに放電され、誤動作を誘発し、マイコンを静電破壊させていた。

対策:

対策として静電シールドを基板に装着。

事例2:配線回路のアンテナ化

不良現象:端末機器の動作不良

新端末投入にあたりプリント基板の配線パターンを変更したところ、不具合が多発するようになった。

原因:

新基板では配線回路は引き回しが長く、かつ環状になっていた。その為にこの回路がアンテナの働きをして静電気を呼び込み、ESD破壊に至ったと推定される。

ESD破壊事例

対策:

パターン配線を元の形状に変更。

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