静電気発生のメカニズム

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基本的な静電気理論

静電気とは?

「静電気が発生する」という言葉の意味は、本来は電気的に中性である物体の中で、正または負のどちらか一方の極性の電荷が過剰になる現象のことである」。この過剰な電荷そのものを「静電気」といい、そしてこの過剰な電荷が物体に蓄えられる現象を、「静電気帯電」(単に帯電ともいう)という。さらにその過剰な電荷が空気中に放出される現象を「静電気放電」(単に放電ともいう)という。

*静電気用語で使用されるESDとは静電気放電(英: Electro-Static Discharge)

 の事である。

帯電の種類は色々あるが主な帯電を説明する。

  ・接触による帯電

  ・静電誘導による帯電

  ・コロナ放電による帯電

接触帯電

異種の物体(固体か液体)が接触してのち分離すると静電気が起きる。両物体が初めは帯電していなくても,分離のときに電子の移動が起きて帯電する。図1は,2つの物体が接近し,接触し,分離して帯電する過程の原子モデルの説明である。

原子はマイナス電荷の電子が軌道に存在し、原子核にはプラス電荷の陽子が電子数と同じだけ存在するので電気的は中性を保っている。

原子には電子を放出しやすいものと電子を受け取りやすいものがあり、両者を接近、接触させると電子の移動が起こる。

その結果、電子を受け取った原子はマイナスに電子を放出した原子はプラスに帯電する。

静電気が発生する理由~接触帯電のメカニズム

帯電列(摩擦による帯電のしやすさ)

帯電列

帯電列

静電誘電による帯電

電場の中に導体を置くと、静電気力を受けて、導体内の正電荷は電場の方向へ、負電荷(自由電子)は電場と逆の方向へ移動します。

これが静電誘導です、誘導帯電は導体の場合に限られる。図2に導体の誘導帯電の過程を示す。

導体に帯電体が接近すると、導体表面には帯電体の極性と逆の極性の電荷が誘導され帯電体から離れた表面にはその誘導電荷と逆極性の電荷が現れる。そして導体を接地すると、帯電体付近の表面にだけ電荷が誘導されたままになる。

これは始めから接地された導体に帯電体を近づけても同じである。次に接地を外して帯電体を遠ざけると、導体には電荷が残り帯電した状態になる。この現象は実際の現場でも十分に注意すべき現象である。

静電気が発生する理由~静電誘導のメカニズム

静電誘導のメカニズム

静電誘導のメカニズム

誘電分極とは

絶縁体では図3のように帯電体を近づけると、絶縁体内部で電気双極子が帯電体の方に向かって整列し分極という状態になる。この電気双極子が整列することを配向するという。

電気双極子というのは微小距離を隔てた正負電荷の一対である。そのもの自体は電気的に中性でかつ絶縁体なので電子の授受はないので接地を外して帯電体を遠ざけても分極している状態からもとに戻るだけである。したがって理想的な絶縁体は誘導帯電しない。

誘電分極とは

誘電分極とは

 コロナ放電による帯電

物体は導体、絶縁体に関わらず、コロナ放電などで生成したイオンに接触したりすることによって帯電する場合がある。空気清浄機がホコリやゴミを帯電させてフィルターに吸着させるのはこの現象を利用している。図4に電気集塵の原理を示す。

コロナ放電とは

コロナ放電とは

人体が帯電したらどうなるか

たとえばスリッパを履いてカーペットの上を歩くと、カーペットとの摩擦で帯電したスリッパの電荷は、スリッパを介して人体に電荷を誘起させる。そして少しでも帯電すると、人体の静電容量は100ピコファラッド程度と非常に小さいので、電位はたちまち数千ボルトから数万ボルトに上昇するのである。

しかし、人体が数千ボルトに帯電していても、そのままでいれば何も感じない。しかし、導電性のある物体、特に接地してある導体に手を触れたりすると、高電圧によって放電し、電撃を受けることがある。

スリッパの例でいうと、カーペットとの摩擦で底がプラスに帯電したスリッパは静電誘導によって人体の下半身にマイナスの電荷を誘起する。一方では、スリッパとの摩擦でマイナスに帯電したカーペットの静電誘導で絶縁性の床の下にある地面や導電性の物体にプラスの電荷が誘起される。

人体の放電メカニズム

人体の放電メカニズム

チェアとの摩擦による人体の帯電

オフイスや作業場で,いすに着座・離座することなどによって人体が帯電する。

現東京都立産業技術研究センターによる実験結果を紹介、実験は,図10のような方法で行われた。人は着座したまま,背当ておよび座面を摩擦したのち立ち上がり,人体とチェアの電位を測定する。

チェアとの摩擦による人体の帯電

チェアとの摩擦による人体の帯電

チェア,履物,床材に導電性材料を使用する効果が明瞭に見られる。帯電防止対策チェアは,チェア帯電電圧,人体帯電電圧ともに一般品チェアの場合よりも小さい。

これらの結果から,導電性材料を使用したチェア,履物,床材の効果があること、チェア,履物,床材のすべてについてこのような静電気対策品を使用すべきぐあることがわかる。静電気対策は,チェアであればキャスターやジョイント,靴底に導電性材料を使用することである。静電気防止用の靴の底には,電気抵抗(リーク抵抗)が106~108Ωの拡散性領域の材料を用いる。床には,導電性のあるタイルを使用するほか,導電マットを敷く方法がある。

チェアとの摩擦による人体帯電電圧

チェアとの摩擦による人体帯電電圧

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