わかりやすい 現場実践 静電気除去 マニュアル

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人体の静電対策

制電服 静電気帯電防止作業服

電子部品、製品を生産する工場として適合する制電服を購入時に検討し 全現場作業者に貸与し着用を義務つける。

作業服を着用した人間が種々の作業をした場合、作業服-下着-肌着-人体の系で摩擦が起こりそれぞれに静電気が発生します。半導体を扱う職種においては、取り扱う半導体製品を静電気による静電破壊から守るためにも静電気帯電防止作業服を着用する必要があります。

静電気帯電防止作業服の規格について

JIST8118 日本規格

この規格は、作業服の静電気帯電に起因して発生する災害・障害を防止するため、

生地に帯電防止織物を使用して縫製した静電気帯電防止作業服について規定する。

(災害・障害とは、爆発・火災・電撃のような事故及び災害と、電子素子の破損、

製品の汚れ等の生産障害を指す。)

性能  作業服1着あたり 帯電電荷量 0.6μc以下

*抵抗値  10¹³Ω〜

IEC61340-5-1 準国際基準

静電気現象からの電子デバイスの保護を目的として、IEC(国際電気標準化会議)が

静電気管理技術の準国際規格制作を行っている。

(静電気放電による製品破壊や潜在的欠陥発生による、信頼性低下や歩留まり率に影響)

性能  衣類の表面抵抗値 1.0×10⁵~1.0×10¹²Ω以下

*帯電電荷量 0.11μc程度

*帯電(静電)防止作業服(帯電防止JIS規格適合品)の注意書の中に

「腕時計及、ベルトの金属バックルは、はずして着用してください」と記載している理由は

金属類を身に着けていると、これが何かに触れた瞬間にスパークを伴い激しく放電する為にです。



関連記事:静電気帯電防止作業服の正しい選び方、使い方 

静電靴

電子部品、製品を生産する工場として適合する静電靴を購入時に 検討し全現場作業者に貸与し着用を義務つける。

静電靴のJIS T 8103規格では、人体の静電気帯電が原因となって発生する災害・障害を防止する目的で使用する静電気帯電防止安全靴・作業靴(以下、静電靴)について規定をしています。 静電靴は、精密機器工場、各種溶剤を扱う事業所など、静電気によって爆発・火災・電撃のような事故・災害、ならびに電子素子の破損、製品の汚れなどのような生産障害が起こりうる 作業環境で使用されています。
本規格では帯電防止性能及びその性能を満たすために使用される諸材料の使用について規定され、防護する性能を備えた靴を「静電気帯電防止靴」と呼んでます。

静電靴の種類[靴の電気抵抗について]

靴の種類ごとに電気抵抗も区分され、静電気帯電防止性能を基準とした一般静電靴、特種静電靴、導電靴とに分類されています。また、種類ごとに電気抵抗も区分され、使用環境基準が定められています。 屋外作業も想定し、0℃条件下の規格値も設定されています。

関連記事:静電靴の選び方

静電気除去リストバンド| アースバンド |リストストラップ

電子部品、製品を生産する工場として適合するアースバンドを購入時に検討し 必要とされる現場作業者に貸与し着用を義務つける。

人が衣服を着て静止状態の場合、体と衣服が+と−に帯電し、電気二重層を形成しますが、見かけ上の電位は0です。
しかし、人が動いて衣服と人体がはなれた時に分極し、人体は電位を持ち、指先などから放電します。
電子機器組立工程において、ICなどの電子部品が、その放電により静電気障害を起こします。
この静電気をアースして、人体を常に0電位に保つことがリストストラップの役目です。

リストストラップの種類

一般的に市販されているリストストラップにはコード付きタイプとコードレスタイプがあります。

両方の製品とも導電性材料で構成されており、人体に帯電した静電気を逃がしますが、その効果には大きな違いがあります。

コードレスリストストラップは直接アースをとる必要がなく、行動を制限されることが無いため、非常に便利なように見えますが、帯電電位を無くすことができません。

一般的なESD対策の基準値として作業領域の帯電電荷を100V以下に保つことが求められます。

さらに近年、電子部品を扱う現場においては管理上の閾値が30Vというところもあり、より厳しい管理が必要になってきています。

コードレスリストストラップでは200V前後の電荷を人体に残してしまうことがあるため、電子部品を扱う現場でのESD対策として適切ではありません。

一方、コード付きリストストラップは人体から直接アースをとっているため、人体の電荷を即座に0Vへ減衰させます。

関連記事:静電気防止リストバンド選び方、使い方

静電タッチパネルの設置

外部から入室する際に静電気を作業現場に持ち込まない ように、タッチパネルを設置。



関連記事:静電気除去シートの正しい選び方、使い方

外来者用制電気服、制電靴

静電対策してない靴、服で現場内に立ち入る際は 左記の静電服及び静電靴の着用を義務づけ、徹底した 静電対策を実施。

保管の静電対策

導電性コンテナ

特別静電管理区内は全て、導電性ボックス及びゴミ箱を使用。

粉粒体などの充填、排出の際に発生する静電気を速やかに減少させ、災害につながるエネルギーを蓄積させない静電気対策コンテナを使用。

導電性シートの設置

静電気をきらうエレクトロニクス産業で広く活用されています。体積固有抵抗は1.0×102Ω・cmです。

解析台及び保管棚には導電シートを設置して静電対策 を実施。

 部品台

工程に設置してある部品台にも静電対策用のチェーンを取り付け。

    

台車

台車の移動時の帯電を防止するためにチェーンを取り付け。

    

静電関係測定器

静電靴・アースバンド抵抗測定器

●静電靴は左右個別に確認可能。
●静電靴とリストストラップはモード設定により同時、または個々に確認可能。

静電靴、アースバンド抵抗測定器にての日常点検を日々、実施。

<測定手順書の作成>


表面抵抗、漏洩抵抗測定器

静電床の管理を図の測定器にて管理。

<測定手順書の作成>

帯電量&イオンバランス測定器

工程の静電気量を左図の測定器にて確認。

<測定手順書の作成>


おすすめ静電気測定器

 本格派 静電気測定器:型番:A&D AD-1684

非接触式のコンパクト静電気測定器。
計量誤差となる静電気を測定可能。
帯電量をバーグラフで表示。

簡易型 静電気測定器: サンハヤト デジタル静電気探知機 EG-1

表示桁数は±0.1KV(100V)と低いですが、食品工場での静電測定器としては問題ないレベルであり中小企業の食品工場でも購入できる価格です。(約2万円前後)

関連記事:静電気測定器の正しい選び方、使い方

リーク抵抗、電流測定器

回路上、不具合または汚れでリークする電流を測定する時に使用する抵抗をリーク抵抗といます。

リーク電流そのものが持っている抵抗がリーク抵抗です。

それを測定する計測器です。

リーク抵抗、電流が異常の際にはIC等の破壊が懸念されます。

MIL-STD-2000からの抜粋

■ 加熱時のはんだこての先端と作業場の接地点との間の抵抗は、5Ωを超えないこと。
■ 作業場の接地点と加熱時のはんだこての先端との間の電位差は、2mV(RMS)を超えないこと。
■ 電源は3線コード及び先端接地方式を使用しなければならない。
■ はんだこてはゼロ電圧のスイッチ切換ができる設計でなければならない。

■ トランス式のはんだこてを使用してはならない。


静電教育

掲示板

静電気の啓蒙、意識付けの為に掲示板を作成。


講習会の実施

幹部、作業者を対象に静電気の教育 新入社員には導入教育時に静電気の教育を義務付け、ルール化を図る。

作業指導書への記載

半導体デバイスの端子やプリント配線板のコネクタ端子部には触らない様に作業指図書に記載



関連記事:静電気対策用品の選び方、使い方|静電気対策グッズ

参考文献:

静電気の基礎と帯電防止技術 著者:村田雄司 日刊工業新聞社
たのしい静電気  著者:高柳 真
静電気トラブル Q&A  監修:田畠泰幸

図解 静電気管理入門 著者:二澤 正行 工業調査会
静電気がわかる本―原理から障害防止ノウハウまで 高橋 雄造 (著)
電気機器の静電気対策 (設計技術シリーズ) 水野 彰 (監修)

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閲覧、有難うございます。クレインテクノの門眞と申します。
現在、仙台市を拠点に中小企業の工場を対象として品質改善&設備改善のコンサルをしています。
又、液晶工場で学んだ知識およびノウハウを活用して静電気対策およびゴミ対策のコンサルの支援もしております。静電気でお困りの方は遠慮なく、『問い合わせ』のボタンから連絡してください。下記の会社のサイトをクリックしてください。

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